脱水防錆油 『セパール』 - Draining and Rust preventive oil
金属を錆から守る為には、水分を除去する事が第一です。
防錆油を塗付すると油膜を作って水分が接触する事を防ぐ事は出来ますが、水分が残っている状態で防錆油を塗付すると効果が薄れる場合がある為、防錆油を塗付する前に完全に水分を除去した方が理想的です。
そこで、「セパール」をご使用頂きますと、特殊添加剤が金属表面や隙間に浸透し、水分子を金属から引き離して水分を簡単に取り除く事が出来ます。
【使用例】
- メッキ加工を施す部品は、メッキ工程前に酸洗等の化学処理した後、水洗して表面の油や汚れを除去して、更に乾燥炉に入れて水分を除去します。このような場合、水洗後「セパール」に浸漬する事で脱水(水切り)出来ますので、乾燥炉等の設備・手数・時間を省いて工程を簡略化する事が出来ます。
- バレル研磨時に冷却を目的として水を使用する場合、研磨後に遠心分離器で脱水する事がありますが、それでも溝や凹み部分に水が残るおそれがあります。このような場合、研磨後「セパール」に浸漬する事で簡単に脱水(水切り)が出来ます。
(代表性状)
品名 | 色相 (ASTM) | 密度 (15℃,g/cm3) | 動粘度 (40℃,mm2/s) | 引火点 (℃) | さび止め期間※ |
セパール | <2.0 | 0.797 | 0.95 | >40 | 1週間 |
【セパールの使用方法と取扱い上の注意】
- 変色の恐れがありますので、銅や真鍮製品にはご使用にならないで下さい。
- 使用法は浸漬が最も適しています。浸漬時間は1~2分間で、その際に振動を与えるとより効果的です。
- 脱水後、自然放置で1時間程度で乾燥します(外気温や雰囲気によって異なります)。
- 防錆力は室内で7日間程度、それ以上防錆力が必要な場合は、更に弊社製防錆油を塗付して下さい。
- 金属表面の水分が酸性又はアルカリ性の場合や、水溶性切削油等の界面活性剤や夾雑物を含んでいる場合は、脱水剤の寿命が短くなりますので、脱水前に水洗を十分に行って下さい。
- 脱水された水分は、タンク等容器底部へ溜まりますので、水抜き用の排出口を設置して下さい。外部より水分の分離状況が見える様にしておけば管理が容易になりますので、経済的に使用出来ます。
- 脱水処理後はセパールの入っている容器を密閉して下さい。
- 肌荒れ等を起こす事がありますので、直接皮膚に触れない様な作業方法で取り扱って下さい。
- 引火性液体ですので、火気を近づけない様にして下さい。
- 作業環境を良くする為に、全体換気あるいは局所排気設備を設置して下さい。
(消防法: 第4類 第2石油類 荷姿: 18L缶、200Lドラム)